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拘縮とは?在宅介護でできる予防法|クッション・リハビリ・タオルの注意点【看護師解説】

在宅介護の拘縮予防 介護のケア技術
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在宅で介護をしていると、ふと思うことがあります。
「手足の動きが悪くなっているな、このまま固まっていくのかな…」と。
でも、何をすればいいのか分からない。

祖母は2025年4月の脳梗塞で、右半身麻痺になりました。
右の手足は、ほとんど動かせません。

動かせない状態が続くと心配になるのが、「拘縮」です。

同じように感じている方に、わが家でやっていることをお伝えします。


祖母の在宅介護は、第一子が生まれた2019年から。いまは子ども3人を育てながら続けています(要介護1→現在は要介護4)。看護師として、2013年から2026年3月まで総合病院で働いていました。この記事は、その体験をもとに書いています。
▶プロフィール

拘縮とは|動かさない関節が、固まっていくこと

拘縮(こうしゅく)とは、関節まわりの筋肉や腱、靱帯、皮膚などが硬くなり、関節の動く範囲が狭くなった状態です。麻痺のある側や、寝たきりで体を動かす機会が減った人に起こりやすくなります。

拘縮が進むと、困ることが日常のあちこちに出てきます。

また、同じ姿勢が続いて体の一部に圧がかかり続けると、褥瘡(床ずれ)のリスクも高くなります。

そして一度固まった関節を家庭で元に戻すのは、正直かなり難しい。だから固まる前に、毎日少しずつ動かしておくことが大事になります。

ただ、動かしていれば必ず防げる、というものでもありません。日常の動き、ポジショニング、リハビリ、必要に応じた治療を組み合わせながら、進みを抑えていくものだと思っています。

ひとつだけ注意を。拘縮予防といっても、固まりかけた関節を無理に伸ばすのは危険です(痛みや骨折につながることがあります)。動かすのは「痛みが出ない範囲」まで。迷ったらリハビリの専門職(訪問リハビリやデイのスタッフ)に確認してください。

参考:関節拘縮とは?原因と予防|新百合ヶ丘総合病院

「痙縮」と「拘縮」は同じではありません

脳梗塞のあと、手を強く握り込んだり、腕や脚がつっぱったりすることがあります。
これは拘縮ではなく、痙縮(けいしゅく)が関係している場合があります。

痙縮は、脳卒中などの影響で筋肉の緊張が強くなり、意思とは関係なく手足が曲がったりつっぱったりする状態です。
その姿勢が長く続くことで関節まわりの組織が硬くなり、拘縮につながっていくことがあります。

手がグーの形になっているからといって、すべてが拘縮とは限りません。両方が関係していることもあります。
家族だけで見分けるのは難しいので、つっぱりが強くなってきたときは、リハビリの専門職か主治医に相談してください。痙縮には、内服薬やボツリヌス療法などの治療が検討されることもあります。

参考:痙縮治療について|横浜市立大学附属病院

拘縮が大きく進んだとは、いまのところ感じていません

祖母が脳梗塞で右半身麻痺になったのは、2025年4月です。
わが家が拘縮を意識するようになったのは、そこからでした。

関節の角度を測っているわけではないので、「まったく進んでいない」と言い切ることはできません。
ただ、着替えやおむつ交換をしている範囲では、動かしにくさが大きく進んだとは感じていません。日によっては、以前より腕や脚が動かしやすいと感じることもあります。

特別なことはしていません。これから紹介する、クッションとリハビリとタオルの組み合わせだけです。

我が家で実際にやっている拘縮予防

拘縮予防のリハビリ

車椅子に座った祖母の麻痺側の腕を、無理のない範囲でゆっくり曲げ伸ばししている様子

デイサービスでは、拘縮予防のリハビリをお願いしています。

自宅でも、

・腕を軽く伸ばす
・脇を開く
・足を伸ばす

といったことを行っています。

ポイントは「痛みのない範囲でゆっくり」です。

無理に動かそうとすると、かえって力が入ってしまうことがあります。
関節を動かすというより、
「重力に任せてそっと伸びるのを待つ」くらいのイメージで続けています。

ただ、毎日しっかりやるのは正直難しくて、
できない日もあります。

完璧にやろうとすると続かないので、
「今日は腕だけやろう。」と決めてしまう日もあります。


クッションを活用した拘縮予防

ベッドで寝ているときや、車椅子に座っているときに、

・膝の下に入れる
・脇に挟む
・足の間に挟む
・背中に入れて横向きを保つ

など、体が縮まらないようにクッションを使っています。

▶腰を痛めない体位変換のやり方|向きを変える・上にずらす・起こす【看護師が図解】

ベッドで仰向けに寝ているときのクッションの当て方。麻痺側の脇、太ももの下、それぞれの足の下にクッションを入れる
ベッドで横向きに寝ているときのクッションの当て方。麻痺側の脇、両脚のあいだ、下になる足の下にクッションを入れる
車椅子に座っているときのクッションの当て方。麻痺側の脇と、両脚のあいだにクッションを挟む

もともとは、働いていた病院で使っていたクッションが欲しかったのですが、
高価で手が出ませんでした。

病院で使用していて、手が出なかったクッションはこちら▼

ケープ ロンボ スネーククッション RM46200

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ケープ ロンボ ポジショニングクッション初期導入セット

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そこで、似たものを探しました。

わが家の5個は、MOGUの公式ストアで買いました。

▶MOGUストア

クッションを使う前は、手足が内側に縮まりやすく、
着替えやおむつ交換のときに介助しにくい場面がありました。
使い始めてから、ケアが少しスムーズになったと感じています。

実際に使ってみて良かった点は、

・柔らかくて当たりがやさしい
・パウダービーズが変形するので拘縮部分にも入れやすい
・サイズや形がいろいろあり、用途に応じて選びやすい

という点です。

病院で使っていたものと比べると、
フィット感は少し劣りますが、

在宅で使う分には十分だと感じています。

わが家にあるのは、筒型ロング(茶色)1個・筒型2個・四角いクッション2個の計5個です。

どこにどのサイズを使っているか、値段や洗い方はこちら
▶在宅介護のクッションの当て方|褥瘡・拘縮・むくみを防ぐポジショニング【看護師解説】


丸めたタオルを握ってもらうときの注意

わが家では、手のひらの蒸れと爪の食い込みを防ぐために、丸めたタオルを祖母の手に入れています。

タオルを丸めてヘアゴムでとめたものを手に持ってもらい、手がぎゅっと握り込まないようにしている様子

ただ、気づくとタオルが外れていることも多く、
なかなかうまくいかないこともあります。

それに、この方法はすべての人に合うわけではありません。
手のひらに物が当たることで握る反応が強くなり、かえって握り込みが強くなってしまうことがあるからです。

参考:ポジショニングの基本となるもの|看護roo!

入れるとしても、大きく丸めたものを無理に握らせるのではなく、手の状態に合った大きさと厚さを、訪問看護師さんや作業療法士さんに一度みてもらうのが確実です。

手が開かないときは、こんなところを見ています。

  • 爪が手のひらに当たっていないか
  • 手のひらが蒸れていないか
  • 赤みや傷、においがないか
  • タオルを入れたことで、かえって握り込みが強くなっていないか

 

手を開いた状態で保てる専用のものもあります。
わが家では使っていないので、購入を考えるときは、主治医や作業療法士さん、訪問看護師さんに相談してから決めてください。

▶軽度な痙縮や拘縮症状のある方へ【リラックスハンドパッド】


一人で全部やろうとしなくていい

拘縮予防は、毎日続けることが大切です。
でも、在宅介護をしながら毎日欠かさずやるのは現実的に難しいです。

デイサービスや訪問リハビリに任せられる部分は任せる。
自宅では「今日はクッションを整えるだけ」でもいい。
介護保険外で必要なときだけスポットで頼めるサービスを使って、
自分が休む時間を確保することも、長く続けるためには大切なことだと感じています。

わが家ではまだ使ったことはありませんが、こういう選択肢があると知っておくだけでも、少し気持ちが軽くなります。

▶24時間365日対応の介護保険外のオーダーメイド介護サービス【イチロウ】

拘縮予防のまとめ

クッションの具体的な当て方(褥瘡・むくみの対策も含めて)は、こちらで詳しくまとめています。
▶在宅介護のクッションの当て方|褥瘡・拘縮・むくみを防ぐポジショニング【看護師解説】
▶在宅介護で防ぎたい3大トラブル|誤嚥性肺炎・尿路感染・褥瘡の予防まとめ

クッションを使って姿勢を整えたり、
無理のない範囲で体を動かしたりすることは、

拘縮の進みを抑えるための方法のひとつです。

完璧にやろうとするほど続かなくなります。

クッションひとつ、タオルひとつでも、何もしないより全然違います。
介護している自分のことも大切にしながら、
できることを、できる範囲で続けていきましょう。

このケアについて

この記事は看護師としての経験と一般的な知識にもとづく、わが家のやり方です。適した方法や強さは、その方の状態によって異なります。

関節を動かしたときに強い痛みがある、いつもより硬い、腫れや熱をもっている——そんなときは無理に動かさず、主治医・訪問看護師さん・理学療法士さんにご相談ください。麻痺のある側は、力を入れて伸ばすと思わぬけがにつながることがあります。


 

「なめていた私のダブルケア」は
第一子出産後から始まった在宅介護と育児の記録(全13話完結)です。

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