「また漏れてた…」
朝、祖母の部屋に入ると、シーツやズボンが濡れていることがありました。
夜の間、私は休んでいます。だから気づくのは朝。
そのたびに、シーツを替えて、身体を拭いて、着替えさせて、洗濯機を回して——
朝からその作業をするのは、思った以上に体力も精神力も消耗させます。
看護師として病院でオムツ交換を何百回とやってきたのに、
在宅の夜間はうまくいきません。
夜中に1回おむつ交換をするべきか。
とも考えましたが、できませんでした。
病院でやっていた方法は、数時間ごとに交換することが前提です。
でも自宅では、夜の間は替えられない。
朝まで耐えてもらう必要がある。
試行錯誤を重ねてたどり着いた「朝まで漏れない当て方」を、今日はそのままお伝えします。
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なぜ夜はオムツから漏れるのか|原因は3つ
対策の前に、そもそも夜に漏れる原因を整理しておきます。だいたいこの3つです。
- ① 吸収量が足りない:夜は交換までの時間が長いので、日中と同じパッド1枚では量がオーバーします
- ② 当てる位置のズレ:仰向けでも横向きでも、尿はおまた〜お尻に流れます。ここに吸収面が足りていないと漏れます
- ③ すき間と「伝い漏れ」:パッドの端がオムツからはみ出ていると、そこを伝ってズボンやシーツへ漏れていきます
これから紹介する当て方は、この3つを一度に対策する方法です。
使っている開きオムツとパッド

まず私が使っているのはこちらの2点です。
・アテント 背モレ・横モレも防ぐテープ式
・アテント 夜1枚安心パッド 6回吸収
組み合わせが大事なので、パッドだけ変えるのではなくセットで使うことをおすすめします。
他メーカーのパッドを使用したこともありますが、ムレてかぶれてしまったため
それ以降はアテントを利用しています。
これは「正しい方法」ではありません
最初に正直に言っておきます。
看護師として学んだオムツの当て方とは、少し違います。
教科書通りにやれば、パッドはしっかり広げて当てる。それが正解です。
でもそれは、数時間おきに交換する前提の話。
在宅の夜間介護では、そうはいかない。
だから私のやり方は
「パッドが尿で満々になることを前提に、開き型オムツまでで止める」という発想です。
※メーカーが当て方を指定している製品もあります。まずは商品の説明書を確認して、指定があるときはそちらを優先してください。また、朝まで交換しないやり方が誰にでも合うわけではありません。尿量や体格、皮膚の状態によって変わります。赤み・ただれ・強いにおい・尿量の増加などがあるときは、このやり方を続けずに、訪問看護師やケアマネジャー、皮膚科に相談してください。
STEP 1|パッドをじゃばら折りにする
パッドを広げたまま使わず、山折り・谷折りを繰り返してじゃばら状にします。
じゃばらにすることで、尿が一か所に集まらず広い面積で少しずつ吸収されます。
満タンになるまでの時間が稼げる。それが目的です。

STEP 2|お尻からおまたに当てる(おまた多めに)
じゃばらにしたパッドを、お尻側からおまたに向けてあてます。
ポイントはおまた側を多めにすること。
女性の場合、尿はおまたから出るので、前側に余裕を持たせておくと吸収が追いつきやすくなります。

STEP 3|パッドの端を開き型オムツの面の内側に収める
これが一番大事なポイントです。
パッドの端が、開き型オムツの面からはみ出さないようにしっかり収める。
なぜかというと——
パッドが尿で満タンになると、今度は開きオムツが受け止める流れになります。
でもパッドの端がはみ出していると、尿が開きオムツに届かずそのまま横に流れて漏れてしまうんです。
脚の付け根や背中からの尿もれが、特に多いです。
内側にきちんと収まっていれば、パッドから溢れた尿を開き型オムツがしっかり受け止めてくれます。

交換のときの重要ポイント|先にパッドを当ててから横を向ける
交換中におしっこが出ることがよくあります。
横を向けると腹圧がかかって、おしっこが出やすくなるからです。
だから「横を向けてから交換」の順番だと、途中でおしっこが出てシーツや服まで汚れることがある。
正しい順番はこうです。
新しいパッドをじゃばらにしておまたに先に当て込んでから、横を向ける。
こうしておけば、横を向けた拍子におしっこが出ても、
新しいパッドがそのまま受け止めてくれます。
よくある質問
パッドの2枚重ねは効果ありますか?
正直に言うと、基本的にはおすすめしません。理由は2つあります。
ひとつは、2枚重ねるとパッドの端がオムツの中に収まりきらなくなること。結局、収まらなかった端からズボンやシーツに漏れていきます。
もうひとつは、肌への影響です。小さいパッド+大きいパッド+開きオムツと重ねると、たしかに「小→大→オムツ」の順に吸ってくれるので吸収力は上がります。でも、最初に吸った小さいパッドがベチョベチョのまま肌に当たり続けて、「おしっこの湿布」状態になる。これがおむつかぶれの原因になります。
例外はあります。寝る前に一度オムツをのぞけるご家庭なら、小さいパッドをじゃばらにして入れておき、排泄1〜2回分たったところで小さいパッドだけ抜き取る——この使い方ならアリだと思います。
夜中に交換しなくて、肌は大丈夫?
これはパッド次第、というのが実感です。今使っているパッドでは朝までかぶれません。でも以前、別のパッドに変えたときにかぶれたことがありました。吸収力と、吸ったあと表面がサラッと戻る速乾性で選ぶのが大事だと思います。
かぶれ予防は、日中の清潔ケアとセットで考えるのがおすすめです。
▶在宅介護の陰部洗浄|ペットボトルでできるやり方と現実的な頻度
この当て方に変えてから、朝に「また漏れてた」という日がぐっと減りました。
この方法でも尿量が多すぎる日は、漏れてしまうこともあります。
それでも、漏れる経験を何度も繰り返しながら、最終的に落ち着いた方法です。
同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
この記事は看護師としての経験と一般的な知識にもとづく、わが家のやり方です。合う当て方は体格やおむつの種類によって変わります。
おしりや背中の皮膚が赤い・ただれている、尿のにおいや色がいつもと違う、発熱がある——そんなときは、訪問看護師さんや主治医にご相談ください。
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夜間の介護を誰かに頼るという選択肢も、ぜひ考えてみてください。

