訪問診療の先生から突然言われた。
「6月からエンシュアが保険適用外になるかもしれません」
どういうことだ?と思いました。
祖母は毎日エンシュア・Hを1〜2本飲んでいます。
食事もとっていますが、エンシュアで栄養バランスが整っているおかげで、
食事は「本人が食べたいもの・食べられそうなもの」を優先できている。
エンシュアがあるから、食事の栄養バランスを厳密に考えなくていい。
介護する側にとっても、される側にとっても、なくてはならない存在になっています。
それが保険適用外になるかもしれない。
いったい何が変わるのか。
自費になったらいくらかかるのか。
代わりになるものはあるのか。
同じように在宅介護でエンシュアを使っている方に向けて、調べたことをまとめます。
夜間のオムツ漏れに悩んでいた時期もありました。看護師として試行錯誤してたどり着いた方法はこちら▶夜から朝まで漏れない!在宅介護のオムツの当て方|看護師ママが試行錯誤してたどり着いた方法
エンシュアって何?
エンシュア・Hとは、飲むタイプの栄養補助食品(医薬品)です。
1缶250mlの中に、たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど必要な栄養素がバランスよく含まれています。
在宅介護の現場では、こんな方によく処方されています。
- 食事の量が減ってきた高齢者
- 嚥下(飲み込む力)が弱くなってきた方
- 脳梗塞後などで食欲が落ちている方
- 低栄養が心配な方
ちなみに、嚥下が弱くなって液体のエンシュアそのものが飲みにくくなった場合は、ゼリーに固めて食べやすくする方法があります。わが家で実際に作っていたレシピはこちらです。
▶エンシュアゼリーの作り方|嚥下が弱くても続けられる材料3つのレシピ
医薬品として処方されるため、これまでは保険適用で手に入れることができました。
2026年6月から何が変わる?
2026年6月からの診療報酬改定により、エンシュアなどの栄養補助を目的とした医薬品の保険給付ルールが大きく変わります。
簡単に言うと、「本当に必要な人だけに保険を使う」という方向に厳しくなります。
保険が使える条件は以下の3つです。
① 手術後の患者 回復期に栄養補給が必要な場合
② 経管栄養の患者 胃ろうや鼻から管を入れて栄養補給している場合
③ 医師が特に必要と判断した患者 「この食事では代替できない」「治療上必要」と医師が判断し、処方箋に理由を記載した場合
③の条件がポイントです。祖母のように経口でエンシュアを飲んでいる場合、医師が必要性を処方箋に記載すれば保険適用になる可能性があります。
ただし、それが認められるかどうかは審査次第という側面もあり、現場でも混乱が起きています。
また、
今回の改定で経口摂取として保険適用の余地が残っているのはエンシュア・H・エンシュア・リキッドのみで、
ラコールなど他の栄養剤は経口摂取の場合は原則保険適用外となります。
※胃瘻や経鼻チューブなど経管栄養で使用している場合は保険適用継続となります。
実際に先生に確認してみた
訪問診療の先生に直接確認してみました。
「必要性を処方箋に記載して出してみるが、保険適応にならないかもしれない」
つまり、出してみないとわからないという状態。
薬剤師に確認すると、
「医師から処方箋があれば処方される。
ただ、保険適応外と判断された場合、医師に連絡が行き処方できなくなるかもしれない。」
つまり、処方されたとしても後から保険適用外と判断されると、
医師への連絡が入り次回から処方できなくなる可能性があるということ。
【2026年5月追記】
厚労省から、経口的栄養補助での「投薬理由」の参考例が公式に示されました。
主治医に相談する際、以下の理由が当てはまるか確認してみることをおすすめします。
投薬理由の参考例(厚労省より)
- 水分摂取制限が必要な場合(心不全や腎不全を合併している患者など) 「水分摂取制限下で通常食代替困難のため、栄養保持目的で処方する」
- 安静時エネルギー消費量の充進が必要な場合(熱傷患者、感染症を合併している患者など) 「安静時エネルギー消費量亢進下で通常食代替困難のため、栄養保持目的で処方する」
- 投与容量を減らしたい場合(容量依存性の腹部膨満感を訴える患者など) 「腹部膨満感で通常食代替困難のため、栄養保持目的として処方する」
- 摂食嚥下機能障害がある場合 「摂食不良(or 嚥下困難)で通常食代替困難なため、栄養保持目的として処方する」
これらはあくまで参考例です。
最終的な判断は主治医に委ねることになりますが、相談の際にこれらの理由が当てはまるかどうか確認してみてください。
祖母の場合は、4つ目の理由が適応されるか訪問医に相談したいと思っています。
【2026年7月追記】
処方箋に4つ目の理由で記載してもらい、問題なく処方してもらうことができました。
また、ラコールなど他の栄養剤も医師のコメント次第で処方してもらえる可能性があるとのことです。一度、主治医に確認することをおすすめします。
保険適用外になった場合の費用は?
エンシュア・Hの自費価格の目安は1本あたり約228円程度。
1日2本飲む場合の月額計算はこうなります。
- 228円×2本×30日=月14,000円
これまで保険適用で数百円程度だったものが、一気に月14,000円の負担になる可能性がある。
在宅介護を続けながらこの金額を毎月出し続けるのは、家計への打撃も大きいですね。
代替手段はある?
保険適用外になった場合に備えて、市販の栄養補助食品も調べてみました。
メイバランス(明治)
メイバランスミニカップ2本(125ml×2=250ml)とエンシュア・Hのカロリーとタンパク質量はほぼ同じ。
ソイラテのようなほんのり豆っぽさのある味がしました。
後味に、鉄っぽさを感じるのはエンシュアと同じ。
(鉄分やミネラルが入っているため、そのように感じやすいのかもしれません。)
エンシュアよりさっぱりとしていて飲みやすかったです。
(脂質がエンシュア・Hの半分以下なので、その違いかもしれません。)
アイソカル(ネスレ)
アイソカル1本(100ml)で200kcal、タンパク質8gとエンシュア・Hよりも高カロリー・高タンパクです。
アイソカルゼリーを食べてみました。
コーヒーというより、「プリンの底のキャラメル」のような味。
最初はとても食べやすいのですが、
食べ進めると、少しねっとりと重たく感じました。
個人的には、メイバランスの方が摂取しやすかったです。
味の種類もいろいろあるので、
「これなら飲める」というものを探してみるのもいいかもしれません。
▶栄養剤以外に食事を準備することが大変なときは、宅配食が便利です。
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まとめ
制度が変わっても、祖母の栄養は守りたい。
我が家にとって、エンシュアは「栄養を守るための大切な手段」になっています。
それが突然保険適用外になるかもしれないのは正直つらいです。
でも今できることはあります。
・主治医に「6月以降も処方してもらえるか」を確認する
・代替品が必要な場合は主治医・管理栄養士に相談する
一緒に情報をアップデートしながら、乗り越えていきましょう。
この記事が同じような状況の方の参考になれば嬉しいです。
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