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成年後見制度とは|わが家がやってきたお金の管理と、2026年の大改正

成年後見制度 介護のお金・制度
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前に、祖母の口座が凍結されたらどうしようという不安について書きました。

▶認知症で銀行口座は凍結される?家族が困ることと、今からできる備え

そのときによく名前が出てくるのが、成年後見制度です。

わが家は、この制度を使っていません。申し立てをしたこともありません。
それでも今のところ、祖母のお金の管理で困ったことはありません。

今日は、わが家が実際にやってきたことと、成年後見制度のこと、それから2026年6月に成立した大きな改正について書きます。

祖母の在宅介護は、第一子が生まれた2019年から。いまは子ども3人を育てながら続けています(要介護1→現在は要介護4)。看護師として、2013年から2026年3月まで総合病院で働いていました。この記事は、その体験をもとに書いています。
▶プロフィール

わが家がやってきたお金の管理

同居する前|祖母と一緒に銀行へ行っていた

同居する前は、祖母と一緒に銀行に行って、印鑑と通帳でお金をおろしていました。
窓口での手続きです。手間はかかりましたが、当時はそれで足りていました。

同居のタイミングでキャッシュカードを作った

同居することになったとき、祖母と一緒に銀行へ行って、キャッシュカードを作りました。

そのときの祖母は、まだ意思疎通ができました。住所も名前も、自分で書けました。
だから手続きができたんだと思います。

今になって思うと、ここがいちばん大事なところでした。
本人が自分で書けるうちに済ませておいたから、今も困っていないんです。

今|キャッシュカードで引き出している

今は、そのキャッシュカードで生活費を引き出しています。

大きなお金は、本人を連れて銀行へ

墓じまいのときは、まとまった金額の振込が必要でした。
そのときは、祖母を車椅子に乗せて銀行まで連れて行って、窓口で振込をしました。

本人には、特に何も聞かれずに対応してもらえました。

▶墓じまいにかかった期間と費用|実際の流れを体験談でまとめました

成年後見制度とは

認知症などで判断能力が十分でなくなった方のかわりに、家庭裁判所が選んだ後見人が、財産の管理や契約の手続きをする制度です。

口座が凍結されてしまったときや、本人名義の不動産を売るときなどに必要になります。

かかるお金の目安はこのくらいです。

  • 申し立ての費用:1〜2万円ほど
  • 鑑定が必要な場合:5〜10万円ほど
  • 後見人への報酬:月2〜6万円ほど(専門職が選ばれた場合。家庭裁判所が決めます)

気をつけたいのが、いちばん下の報酬です。これは原則、本人が亡くなるまでずっと発生します。

わが家がまだ使っていない理由

使わなくても今は回っている、というのが一番の理由です。
でも、調べていて「これは慎重に考えたほうがいいな」と思ったことが3つありました。

  • 一度始めると、やめられない(これまでの制度では、目的が済んでも本人が亡くなるまで続きました)
  • 費用が続く(月3万円で10年なら360万円になります)
  • 家族が後見人に選ばれるとは限らない(財産が多い場合などは、専門職が選ばれることが多いそうです)

もちろん、必要な家庭にはなくてはならない制度です。
ただ「困ったらとりあえず申し立てればいい」というものではないんだな、というのが調べてみての感想でした。

2026年6月、この制度が大きく変わりました

ここが今回いちばん伝えたいところです。

2026年6月17日、成年後見制度を見直す民法の改正が成立しました。2000年に制度が始まってから、25年ぶりの大きな改正だそうです。

さっき書いた「使いにくさ」が、まさに見直しの対象になっています。

これまで改正後
利用する期間原則、本人が亡くなるまで必要がなくなれば終了できる
種類後見・保佐・補助の3つ「補助」に一本化
権限の範囲類型ごとに決まっている必要なことだけに限定できる
後見人の交代不正などがない限り難しい本人のために柔軟に
報酬見通しが立てにくい透明化を進める
※2026年6月成立の改正内容にもとづく。施行は公布から2年6か月以内(2028年12月ごろまで)の見込みです。

たとえば「実家を売るときだけ」「この手続きが終わるまで」といった使い方ができるようになります。
終わったら、やめられる。これはかなり大きな変更だと思います。

ただし、実際に始まるのは少し先です。施行は2028年12月ごろまでとされているので、今すぐ新しいやり方が使えるわけではありません。

今できる備え

わが家を振り返ってみて思うのは、これに尽きます。

本人が自分で書けるうちに、本人と一緒に手続きを済ませておく。

キャッシュカードを作る。どこの銀行に口座があるか聞いておく。通帳と印鑑の場所を確認しておく。年金がどこに入るか把握しておく。
どれも、判断能力があるうちにしかできないことです。

もうひとつ、これは実際にやっておいてよかったと思うことがあります。
年金が入る口座と、引き落としの口座を同じにしておくことです。

口座が分かれていると、入ってきた年金をわざわざ別の口座に移す作業が必要になります。その移し替えのたびに、本人の手続きが必要になることもある。
同じ口座にまとめておけば、年金が入って、そこから自動で引き落とされていくだけです。家族が触る場面が減ります。

これも、本人が元気なうちなら手続きできます。

制度情報について

この記事の制度情報は2026年8月時点のものです。

成年後見制度の手続きや費用は、本人の判断能力の程度や、家庭裁判所の判断によって異なります。また、2026年に成立した改正はまだ施行前のため、今の申立ては改正前の制度で行われます。