高齢者の脱水は、静かに進みます。
本人は「喉が渇いた」と言いません。年を取ると渇きを感じるセンサーが鈍くなるので、自覚がないまま脱水が進んでいくんです。わが家の祖母も、脱水から転倒・骨折につながったことがあります。
▶在宅介護の熱中症対策|脱水で祖母が転倒・骨折した私の失敗と、今やっていること
だから、まわりが「見て」気づくしかない。家庭でチェックできる脱水のサインをまとめます。
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なぜ高齢者は脱水になりやすいのか
- 渇きを感じにくい:喉の渇きセンサーが年齢とともに鈍くなる
- 体に蓄えられる水分が少ない:水分を蓄える筋肉が減っているため、若い人より「貯金」が少ない
- トイレを気にして、自分から控える:「オムツを替えてもらうのが申し訳ない」「夜のトイレが心配」で、水分を我慢する方がとても多いです
- 薬の影響:利尿剤など、水分を出す方向に働く薬を飲んでいることがある
家で見られる脱水のサイン
正直に言うと、私は救急の看護師ではなかったので、一目見て「脱水だ」と分かる感覚があるわけではありません。だからこそ、感覚ではなく、一つずつ確認できるサインを頼りにしています。
- 手の甲の皮膚をつまんで、戻りが遅い:つまんだ形のまま、テントのように残ったら要注意
- 口の中と舌が乾いている:唾液が少ない、舌がカラカラ
- わきの下が乾いている:本来しっとりしている場所。ここが乾くのは脱水のサインです
- 尿の色が濃い・量や回数が減った:オムツ交換のとき、色と量を見る習慣を
- なんとなくぼんやりしている・うとうとが増えた:「いつもとの違い」がいちばんのサインです
脱水を疑ったらやること
まず、水分を少しずつ摂らせます。一気にがぶがぶではなく、少量ずつこまめに。汗をたくさんかいているときや食事が摂れていないときは、水やお茶より経口補水液(OS-1など)が効率的です。
そして、次の場合は家庭で様子を見ずに受診してください。
- 水分を飲めない・飲んでもすぐ吐く
- ぐったりしている、呼びかけへの反応がおかしい
- 半日以上、尿が出ていない
- 発熱をともなう
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わが家の水分の摂らせ方
わが家に、「このタイミングで飲ませる」という決まりはありません。介護と育児であれもこれもやっている中で、時間で管理する方法は、まず守れないからです。
やっているのは、気づいたときにコップにエンシュアやお茶を入れて渡すこと。そして、「今日は何杯渡したかな」と数えることです。
タイミングではなく、杯数をものさしにする。これなら、バタバタの日でも回ります。時間割が守れなくて自分を責めている方がいたら、数える方式、おすすめです。
おまけ:夏は血圧も下がります
これは知らない方が多いのですが、夏は血圧が下がりやすい季節です。暑さで血管が広がり、汗や脱水気味で体の水分が減るためです。
祖母も夏になって血圧が下がり、主治医の判断で血圧の薬が半量になりました。
血圧が下がりすぎると、ふらつきや転倒のもとになります。夏場に「なんだかふらつくな」と感じたら、血圧を測って、かかりつけ医に相談してみてください。薬の量を自己判断で変えるのは、絶対にやめてくださいね。
まとめ
- 高齢者は渇きを自覚しない。まわりが「見て」気づく
- サインは、皮膚の戻り・口の中・わきの下・尿の色と量・いつもとの違い
- 疑ったら少しずつ水分。飲めない・ぐったり・尿が出ないなら受診
※この記事は看護師としての経験と一般的な知識に基づくものです。心臓や腎臓の病気で水分制限のある方は、摂らせる量を主治医の指示に従ってください。
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この記事は看護師としての経験と一般的な知識にもとづく、わが家のやり方です。脱水の出かたには個人差があり、持病やお薬によっても変わります。
ぐったりして反応が阨い、意識がはっきりしない、水分を飲めない、嘔吐や下痢が続いている——このようなときは家で様子を見ず、すぐに主治医に連絡するか受診してください。

