限度額適用・標準負担額減額認定証とは|貯金があっても入院費と食事代が安くなる制度【今は資格確認書に併記】

限度額適用・標準負担額減額認定証 介護のお金・制度

7月に届いた祖母の「後期高齢者医療資格確認書」を見ていたら、「区分I」という文字が書いてありました。

これ、何だか分かりますか? 私は分かりませんでした。調べてみたら、入院したときの医療費と食事代が安くなる、とてもありがたい記載でした。

正直に言うと、いつ申請したのか記憶がありません。おそらく祖母が入院したときに、病院か役所で言われるがまま手続きしたのだと思います。理由も分からずやっていた手続きの正体が、今ごろ分かりました。

今日はこの「限度額適用・標準負担額減額認定証」——今は資格確認書への併記に変わった制度について書きます。

祖母の在宅介護は、第一子が生まれた2019年から。いまは子ども3人を育てながら続けています(要介護1→現在は要介護4)。看護師として、2013年から2026年3月まで総合病院で働いていました。この記事は、その体験をもとに書いています。
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何が安くなるの?(2つあります)

① 医療費の窓口払いが「月の上限」で止まる

入院などで医療費がかさんでも、窓口での支払いが月の上限額までで止まります。住民税非課税世帯の場合、区分IIなら月24,600円、区分Iなら月15,000円です(世帯単位・外来+入院)。

② 入院中の食事代が安くなる

区分入院中の食事代(1食)
一般550円
区分II270円(入院91日以上で220円)
区分I130円
※金額は令和8年7月時点。制度改定で変わることがあります。

1食550円と130円。1日3食で1,260円、1ヶ月の入院なら4万円近い差になります。地味な記載に見えて、まったく地味じゃありません。

対象は「住民税非課税世帯」。区分は2つ

  • 区分II:世帯全員が住民税非課税の方
  • 区分I:世帯全員が非課税で、かつ全員の所得が0円の方(年金は控除の範囲内なら所得0円と数えます)。老齢福祉年金の受給者も

わが家の祖母は世帯分離していて非課税、年金も控除の範囲内なので「区分I」でした。

介護の「負担限度額認定」と、そっくりで違う

名前も役割もそっくりな制度が、介護保険にもあります。施設やショートステイの食費・部屋代が安くなる「負担限度額認定」です。

でも、決定的な違いがひとつ。介護のほうには「預貯金の壁」があり、医療のこの制度にはありません。

負担限度額認定(介護)限度区分の併記(医療)
安くなるもの施設・ショートの食費と部屋代入院時の医療費上限と食事代
非課税の条件ありあり
預貯金の条件あり(単身500〜650万円など)なし
通帳のコピー必要不要

わが家は、祖母名義の貯金があるため介護のほうは対象外でした。でも医療のこちらは、貯金があっても区分I。同じ非課税世帯でも、制度によって「壁」が違うんです。

介護のほうの話は、こちらに書いています。
介護保険負担限度額認定証とは|非課税でも“貯金の壁”で対象外だったわが家の話

「認定証」は、もう発行されていません

この認定証、令和6年12月に新規の交付が終わりました。今はこうなっています。

  • マイナ保険証を使う方:申請不要。自動で適用されます
  • マイナ保険証を使わない方:役所に申請して、資格確認書に「区分」を書き込んでもらう(併記といいます)

昔は「保険証」と「減額認定証」の2枚を病院の窓口に出していましたが、今は資格確認書1枚にまとまったイメージです。わが家も、過去に申請した認定証が、そのまま資格確認書の「区分I」に引き継がれていました。

確認してほしいこと

非課税世帯の方は、7月に届いた資格確認書に「区分I」「区分II」の記載があるか、見てみてください。

記載がなければ、役所の後期高齢者医療の窓口で併記の申請ができます。通帳のコピーは要りません。介護の負担限度額認定で「貯金で対象外」だった家庭こそ、こちらは使えるはずなので、確認する価値があります。

入院は、ある日突然やってきます。そのとき「区分」が付いているかどうかで、食事代だけでも1ヶ月数万円変わります。元気なうちに、紙を1枚確認しておくだけです。

制度情報について

この記事の制度情報は2026年8月時点のものです。

対象になるかどうかは世帯の課税状況や所得区分によって決まり、申請の窓口や必要書類はお住まいの市区町村・加入している保険者によって異なります。また、マイナ保険証を使う場合と資格確認書を使う場合とで窓口での手続きが変わります。ご自身・ご家族のケースは、必ず市区町村の担当窓口でご確認ください。

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