ダブルケアをしていると、在宅介護の清潔ケアをすべて満足いくようにはできません。
だから、優先順位をつけます。看護師として考えるなら、基準はひとつ。菌はどこから入ってくるか、です。
この記事では、わが家の陰部洗浄のやり方(ペットボトルでできます)と、どのくらいの頻度でやっているかをまとめます。
▶プロフィール
わが家が優先しているのは、口と陰部・お尻まわり
口の中を清潔に保つことは、誤嚥性肺炎の予防につながります。
そして陰部を清潔に保つことは、尿路感染の予防につながります。オムツを使っていると、尿や便が尿道の近くに触れている時間がどうしても長くなるからです。
あわせて、湿った状態が続くと赤みやただれなどの皮膚トラブルにもつながります。褥瘡(床ずれ)などで皮膚が傷ついている場合は、なおさらです。
全身を毎日きれいにするのは難しくても、この2か所はできるだけ清潔にしておきたい。
わが家が優先順位をつけるときの基準は、そこです。
参考:細菌感染による「膀胱炎」「腎盂腎炎」|千葉県医師会/褥瘡の予防について|日本褥瘡学会
口のケアについてはこちらに書きました。
▶高齢者の口腔ケアのやり方|誤嚥性肺炎を防ぐスポンジブラシの使い方と水分補給【看護師解説】
理想は毎日。でも、毎日は無理

陰部洗浄は、理想を言えば毎日です。でも在宅介護で毎日は、なかなか難しい。
わが家の場合はこうしています。
- 祖母は週3回、デイサービスで入浴(ここで洗えている)
- それ以外の日は、オムツ交換のときにおしりふきで拭く
- デイを休んだ日や、年末年始などの長期休みには、家で陰部洗浄をする
- 便が多いときも、おしりふきで頑張って拭くより、洗ったほうが早くてきれい
つまり、2〜3日に1回は水で洗い、その他の日はおしり拭きで拭くというイメージです。
身体は多少汚れていてもなんとかなります。でも、大事なところは清潔にしたい。メリハリをつけて、続けられる形にするのがわが家のやり方です。
家でやる陰部洗浄のやり方|ペットボトルでできる

特別な道具は要りません。わが家で使っているのは、ペットボトルの口に付ける園芸用のシャワーキャップです。
シャワーキャップは洗髪のときに使っているのと同じものです。
ペットボトルは250mlくらいの小さいものが使いやすいです。
- 使い捨て手袋をつけ、お尻の下に開いたオムツを敷く(使用していたオムツで大丈夫です)
- 便がついているときは、先におしりふきで大まかに取る
- お湯が熱くないことを確かめて、ペットボトルのシャワーで陰部をぬらす
- よく泡立てたボディソープで、こすらず洗う
- もう一度シャワーをかけ、泡が残らないように流す
- ティッシュでポンポンと押さえるように水分を取る
- 赤みやただれがないか見て、新しいオムツに交換する
これだけです。ベッドの上でできて、後片付けはオムツを丸めて捨てるだけ。

ボディソープは、普段使っているもので十分です。専用のものを買い足す必要はありません。
ただし、高齢の方の皮膚は弱いので、ゴシゴシこすらないこと。石けんはよく泡立てて、残らないように流します。乾燥や赤みが出るときは、低刺激の洗浄剤について訪問看護師さんに相談してみてください。
正直に言うと、わが家では泡を使わずに、お湯だけで流すこともよくあります。
陰部は、もともと毎回石けんを使うほどの場所ではありません。毎回石けんで洗うと、皮膚を守る油分まで落ちて乾燥しやすくなるので、汚れが少ない日はお湯で流すだけでも十分です。
……というのが建前で、本音は、泡立てて流すのが面倒な日があるからです。
ひとつだけ気をつけたいのは、洗うとき・拭くときは「前から後ろへ」。肛門側の便を、尿道側へ広げないためです。
参考:細菌感染による「膀胱炎」「腎盂腎炎」|千葉県医師会
▶シャワーキャップ(3個入)
いくつか試しましたが、このシャワーキャップが一番使いやすいです。
3個入っているので、陰部洗浄用、洗髪用…と分けて使うこともできます。
まとめ|「大事なところ」から守る
- わが家は、誤嚥性肺炎と尿路感染を頭に置いて、口の中と陰部・お尻まわりを優先している
- 理想は毎日。わが家は「入浴日以外はおしりふき+必要な日だけ洗浄」で回している
- ペットボトル+園芸用シャワーキャップ+開いたオムツで、ベッドの上でできる
- 便が多い日は、拭くより洗うほうが早い
清潔ケアの記事は、ほかにも書いています。
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▶寝たきりの洗髪のやり方|オムツとペットボトルでベッドの上で5分【在宅介護】
▶介護のおむつが夜漏れる原因と対策|朝まで持つ「じゃばら折り」の当て方【看護師解説】
この記事は看護師としての経験と一般的な知識にもとづく、わが家のやり方です。適した方法や頻度は、その方の状態によって異なります。
皮膚に赤みやただれがある場合、尿の濁りや発熱など感染が疑われる場合は、訪問看護師さんや主治医にご相談ください。

