なめていた私のダブルケア 第7話
ー子育てと在宅介護が同時に始まった、私のダブルケアの記録ー
シリーズ一覧▶なめていた私のダブルケア
穏やかな毎日。
それが簡単に崩れる瞬間がある。
感染症だ。
はじまりは、じわじわとやってくる。
「なんか今日機嫌悪いな。」
「なんでごはん残すのよ。」
そんな些細なことから始まる。
子どもたちはありがたいことに、風邪を引きにくい。
今のところ、看護休暇を使い切ったことはない。
それでも園に通っていれば、
一年で幾度かは何かしらに感染する。
夜。
寝ている子どもにふと触れる。
「あつっ。」
頭を抱える。
きたか……。
だからごはんを食べなかったのか。
まだ、子どもが3歳と1歳の頃。
上の子がアデノウイルスに感染した。
発熱と繰り返す下痢と嘔吐。
汚れた服やシーツを分けて洗濯する。
確実に汚染された服を着ている私に、
甘えたい下の子が抱きついてくる。
案の定、
下の子も嘔吐し、
ついに私も嘔吐した。
すごい寒気と吐き気におそわれる。
動きたいのに、身体が動かない。
どれだけ自分の身体がつらくても、
子どもたちは、「ママ、ママー」と甘えるし、
食事は準備しないといけない。
祖母のオムツも交換しなくてはいけない。
ちょっと休憩して、少し楽になったら。
そう思うけれど、ちっとも楽にならない。
初めて、夫に
「ばあちゃんのおむつ交換やってほしい。」とお願いした。
育児や家事は、お互い協力してやっている。
それでも、
介護は私がやるべきだと思っている。
介護は、私のエゴだ。
それなのに、
申し訳ないと思った。
それでも、どうにも身体が動かなかった。
機嫌の悪い子どもたち。
自分の身体もつらい。
育児。
介護。
家事。
全部が、一気にのしかかる。
祖母にもうつって一家全滅したこともある。
一度風邪をひくと簡単に体力が落ちる。できていたことができなくなる。
何度も経験して、
今では寝るときにマスクをつけるのが当たり前になった。
私は倒れるわけにはいかない。
そう。
私が倒れたら、
我が家は回らなくなる。
平和な毎日を守るためには、
まず私が元気でいなければいけないのだ。
それでも、この家が完全に止まらずにすんでいるのには、
ちゃんと理由がある。
それは、夫の存在だ。
この記事は「なめていた私のダブルケア」第7話です。
「なめていた私のダブルケア」シリーズ一覧はこちら
なめていた私のダブルケア

