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祖母を「汚い」と思ってしまった私|産後メンタルと在宅介護で悩んだ気持ち

祖母を「汚い」と思ってしまった私 介護
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「汚い」

こんなこと、言えるわけがないと思っていました。

大好きな祖母です。
一緒に暮らすことも、自分で決めました。
それなのに「汚い」と感じてしまった。
その気持ちをずっと、誰にも言えずにいました。

家が完成するまでの間、1LDKのアパートで祖母と同居していたときのことを、正直に書きます。

 

※この記事は、育児と祖母の在宅介護を7年以上続けている筆者の体験をもとに書いています。
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祖母を「汚い」と思うなんて考えもしなかった

私はもともと大雑把な性格です。
看護師として働いていると潔癖な同僚はちらほらいて
そんな同僚を見て、「なんでそんなに気にするんだろう」と思うタイプでした。

祖母は、 
もともとは厳格な人でしたが、年を重ねるにつれて丸くなり、
「ぽにょんとした かわいい おばあちゃん」という印象でした。

夫に同居の提案をしたときも、そのように説明していました。

一緒に暮らすといっても、がっつり介護をするというよりは、
祖母のペースで生活しているのを見守るくらいのつもりでした。

だからこそ、
「自分のことができなくなったら施設に入れる」
それを条件に同居を決めました。

まさか、あんな気持ちになるとは思ってもいませんでした。


きっかけは些細なことだった

きっかけは、トイレの臭いでした。

サニタリーボックスに、大量のトイレットペーパーが入っていたのを見て、
祖母のトイレの様子を確認しました。

すると、20cmもないくらいの短い紙で拭いていました。

「絶対、手に尿がついている」

そう思いました。

さらに、そのあと手を洗う様子を見ると、
第一関節が少し濡れる程度。

濡らしているだけじゃないかと思うくらいでした。

その瞬間、一気に

「汚い」

と思ってしまいました。

本当は、人のことは言えません。
自分自身も、さっと手先だけ洗って終わることはあります。

それでも、あのときは異常に気になってしまいました。

そこから、

  • この手はきれいなのか
  • この服はきれいなのか
  • この布団はきれいなのか

どんどん気になるようになっていきました。

我が家でしている臭い対策についての投稿はこちら▶
在宅介護の臭い問題|オムツ・部屋の臭い対策で本当に効果があったもの


だんだん無理になっていった

祖母が触れたものが気になるようになりました。

少しかじったお菓子も、
「汚いもの」と感じてしまう。

今まで気にしたことなんてなかったのに。

子どもに触れてほしくないと思うようになり、
触ったおもちゃを消毒するようになりました。

少しずつ、距離ができていきました。

自分でも、おかしいと思っていました。
でも止められませんでした。


産後の自分の変化

当時は、本当にいろんなことが気になっていました。

立派なお母さんになろうと必死で、
子どもにとって良い環境を保とうとする気持ちが強かったと思います。

今思い返せば、かなり神経質になっていました。

もともとは大雑把な性格だったのに、
この時期はまるで別人のようでした。

産後のホルモンバランスの変化が、感覚を過敏にさせていたのだと、
今はそう理解しています。


介護と育児の相性の悪さ

育児は、哺乳瓶やおもちゃなど消毒するグッズがあったり
洗濯物も大人のものと分けるように書かれていたり、

清潔を求められることが多くあります。

介護には、排泄などきれいではない部分が多くあります。

その両方が、1LDKの空間に同時に存在していました。
当時は家の建て替えのため、
祖母・夫・赤ちゃんの4人でその狭い空間にいました。

距離を取ることもできませんでした。

ショートステイなどを利用することも考えましたが、
「逃げているような気がする」と思ってしまい、できませんでした。

祖母の家を壊してしまったこともあり、
せめてデイサービスには通わせてあげたいという気持ちもありました。

今の私なら、もっと気軽に外部のサービスを使っていたと思います。
「逃げ」じゃなくて「続けるための工夫」なんだと、今はそう思えます。

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「汚い」と思ってしまう自分が、正直しんどかった

正直、しんどかったです。

「汚い」と思ってしまう自分も嫌でした。

でも、無理なものは無理でした。

家族なのに、そう思ってしまう。
その矛盾がずっと苦しかったです。


今だから思うこと|認知症の祖母を変えることはできない

家族とはいえ、
今の生活のなかに新しく誰かを迎え入れると、
どうしても生活のリズムは乱れます。

これは、普通のことだと思います。

通常であれば、お互いに対話をしながら歩み寄るのでしょう。
しかし、認知症のある祖母とは、それが簡単にはできません。

祖母を変えることはできない。
だからこそ、私たちがどうやって祖母を受け入れるか、
そして自分の気持ちをどう調整するかが大切だと感じました。

私は特別なことはしていませんが、
産後メンタルが落ち着くと、あのときの気持ちは少しずつ昇華されていきました。

気持ちの整理にとても参考になる本です。気持ちが楽になります。▶

嫌われる勇気

嫌われる勇気


同じように感じている人へ

つらいときは、つらいです。

大好きだったはずの家族が、
嫌になる瞬間はあります。

それは、あなただけではありません。

表に出ないだけで、同じように感じている人はいます。

私は夫に話すことで、気持ちを整理していました。

愚痴を言える相手は、絶対に必要だと思います。

一人で抱え込むと、本当にしんどくなります。

「つらい」「もう嫌だ」と声に出していい。

「がんばってるよ」と言ってもらえるだけで、
少し楽になります。

あなたが感じていることは、おかしくありません。


まとめ

あのときの私は精一杯でした。

産後の身体と、慣れない育児と、慣れない同居。
全部が重なっていたんだから、余裕がなくて当然だったと、今は思います。

もしこれを読んでいるあなたが同じような気持ちを抱えているなら、
どうか自分を責めないでほしいです。

「なめていた私のダブルケア」は
第一子出産後から始まった在宅介護と育児の記録です。

▶︎ 最初から読む
1|子どもが幸せでなくなるなら、介護はやらないと思っていた

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ダブルケア【体験記】